1これまでの私
結婚して、自分の自由になるお金が減って。
お金で思い出すことと言えば、結婚したときに「自由なお金が無くなった!」ということですね笑。
私は26歳で結婚したんですが、当時収入は手取りで毎月20万円ほど。ボーナスはありませんでした。
結婚して2か月後、妻から「話がある」と言われ、伝えられたのが「小遣い制にさせてほしい」です。
小遣いの金額は「1か月につき2万5千円」でした。──平日の昼ご飯と友人と1回飲みに行ったら無くなってしまう額です。
当然のごとく抗議したのですが、妻からは手書きの家計収支を見せられました。確かに、ぎりぎりの生活でした。私の小遣いにしても、無理してその金額にしてくれたくらいだったのです。
(当時妻も働いていましたが、そのお金は将来に取っておこうとほぼ全額貯蓄していました。)
「なんだよ、これは」と思いました。結婚するとこんなにお金がかかり、そして自分の自由になるお金も無くなってしまうのかと。
非常にやるせなくなりましたね。そしてそこで初めて、妻に苦労させてしまっている申し訳なさと、自分の給料の低さを気にするようになりました。
そこから、私はとにかく年収を上げようと、がむしゃらに働くようになりました。
2現在の私
とにかく、働いて、働いて、働いての日々。
「もっと、お金に自由な生活がしたい」──働く一番のモチベーションは、そこでした。
もっと遊びたかったですし、物欲もありました。
ただ働くだけでは年収は増えないので、効率よく上げていく為にどうすれば良いかについても考えました。
色々考えて取り組みました。効果があったのは「人がやりたがらない仕事を率先してすること」、「チャレンジは積極的にすること」、そして「評価が頭打ちになったら、転職すること」ですね。
特に3つ目は効果が大きかったです。「この会社にいても、これ以上評価されなそうだな」と思っているときって、自分の成長も止まっているんですよね。でも、転職すれば覚えなきゃいけないことは山ほどある。必然的に、成長せざるを得ない状況になるんですよ。だからそこで頑張れば、おのずと評価も付いてきました。
3社目、4社目と会社を変えていくうちに、年収はどんどん上がりました。私の小遣いもそれに合わせて増えていきました。
仕事も結果を出せるとテンション上がりますし、色んな人と出会って刺激を貰えたりし、充実していたと思います。
分かったのは、私自身「働くこと自体は嫌いじゃない」ということ。年収や小遣いを増やそうというモチベーションだけでなく、「自分の満足いく働き方をしたい」という思いもありました。
でも、大変なことや辛いこともありました。
会社でポジションが上になってくると、社内政治に巻き込まれることも度々ありました。非常に不愉快な思いをしたし、悔しくて何日も眠れない日が続くこともありました。それ以外にも、膨大な時間と労力をかけた事業がうまく行かずに数か月でクローズになって、関わっていたメンバーから恨まれたりもしました。
充実はしていたけど、「楽しかったか?」と訊かれると悩みます。もう一回同じ人生を歩みたいかと訊かれたら、NOと言うと思います。
その間、妻が体調を崩したり、兄弟と喧嘩して絶縁状態になったりと、プライベートでもいろんなことがありました。今思うと、常に意識は仕事に向いていて、気も立っていたし、周囲の変化にも気づけずにいた。
そのことにようやく気付き始めたとき年収もやや下がり、妻とも、仲のいい友人達とも疎遠になりつつある、45歳の私が居ました。
3これからの方針について
「これからどうしていきたいか」を考える日々。
この歳になって思うのは、「もう若いころのようにガムシャラには働けない」ということですね。
これからまた年収を増やしていくような働き方は不可能じゃないでしょうけど、きっと私にはできないでしょう。
これまでは「お金を増やす=仕事を頑張る」でしたが、それ以外での増やし方、たとえば投資信託などの資産運用も考えていかないとな、と思っています。まずは証券会社の口座を作ってみましたが、まだ運用自体はしてません。これから、ですね。
それから、毎日をより充実感を持って過ごしていく為に、これから何をするかということ。
「小遣いを増やしたい」というモチベーションは、今はもうほとんどありません。それよりも、気持ちが満たされる時間・機会が欲しい。そして、お金を使うのならそのために使いたい。
子どももいませんし、これからはもっと肩の力を抜きつつ、そして大切なものを見失わないように、毎日を生きていきたいと思っています。